ブログ

腰痛・膝痛と歩き方

65歳以上の方の20〜30%の方が腰痛や膝痛に悩まされていると言われています。(2019年厚生労働省調査)

あなたのその痛みは歩き方を変えることで改善されるかもしれません。

歩き方のタイプとして「引き歩き」と「押し歩き」があります。

この2つの違いについて説明していきます。

腰痛、膝痛と歩き方(引き歩き)

小学校の頃、運動会の行進で、「膝を高く上げて、腕を高く上げて」と言われた経験はありませんか?
海外の軍事パレードで一糸乱れず脚を前に高く挙げて行進している姿をニュースなどで見かけます。
これらの歩き方は、前に脚を上げ、体幹より前方にかかとを着けて身体を引き寄せることによって前進をしています。
脚を前に出して引く“引き歩き”になります。
その際、かかとと股関節の間の膝が支点となり、ここに大きな負荷がかかります。

“引き歩き”を実感する方法として階段登りがあります。
では実際に階段を上がってみてください。
1段目から2段目に足を着けた瞬間、重心(体重)はどこにかかっていますか?
引き歩きの人は、まだ1段目に重心が残っているはずです。そこから上に上がろうとすると、2段目の足に体重移動をして膝を伸ばしながら(膝関節伸展)上がっていきます。
階段は平地を歩く時の何倍もの負荷が膝にかかることがわかると思います。
階段登りほどではないですが、平地での“引き歩き”で膝に負担がかかることは理解いただけると思います。

厚生労働省の掲げる1日の歩数目標は8000歩。片方の膝にかかる負担は4000回。
一回の負担を減らすことが長く健康に歩くための秘訣です。

腰痛、膝痛と歩き方(押し歩き)

もう一つの歩き方の“押し歩き”とはどんな歩き方でしょうか?
身体を前に進めせる時に、1歩目の脚が地面より浮いている時(遊脚期)に地面についている脚で蹴り出して進んでいく歩き方です。
水たまりを飛び越える時に、一歩を踏み出す時の感覚に近いと思います。

“押し歩き”実感する方法として階段降りがあります。
今度は階段を降りてみましょう
1段下に脚(足裏)が着いた瞬間、重心(体重)はどこにかかっていますか?
多くの人は下に着けた脚にかかっていると思います。
この時、出した脚(1段降ろした脚)だけが前に出ているのではなく、身体ごと前に行っていませんか?上に残っている脚は体幹より後ろにあります。
これを平地で行うのが“押し歩き”です。
階段を降りる際は重力に従って降りているので、さほど力は必要ないですが、平地の場合は地面を蹴る力が必要になります。
(注:階段を降りる場合は膝に大きな負担がかかります)

“押し歩き”のメリット

“引き歩き”から“押し歩き”に変えることで、メリットはたくさんあります。
・腰痛、膝痛の改善
・歩くスピードが速くなる
・代謝アップでダイエット効果
・ヒップアップが期待できるのでスタイル改善
・肩こり、首こりなどの改善
などなど。
1日8000歩で上記のメリットが手に入るって素晴らしいですよね。
正しいフォームで“押し歩き”を行うとそれだけで、ストレッチと筋トレをしているのと同じ効果があります。
いつも行っているウォーキングや、通勤のための駅までの歩行を“押し歩き”に変えるだけで健康増進につながります。

まとめ

“引き歩き”をしていると膝に負担がかかり、膝や腰に負担がかかります。
“押し歩き”に変えることで、その痛みを改善できる可能性があります。
しかし、普段“引き歩き”をしている方が、“押し歩き”に変えるのはなかなか難しいものです。
何十年も“引き歩き”をしているので、その動きをスムーズに行うために必要な部分の筋肉が発達し、不必要な可動域は取らないために硬くなっています。

うらら氣鍼灸院では、あなたの姿勢、歩行をプロの目でチェックして正しいフォームで歩ける指導まで行っております。
いつまでも元気に歩ける健康な足腰を手に入れましょう!

SHARE!

一覧に戻る